施餓鬼会

 
 7月17日(土)に行われました 施餓鬼会に
 来てくださったみなさま おつかれさまでございました。

 暑くはなったものの 梅雨も明け 明るい中行われました。

 皆様の読経とともに施餓鬼会が終わりました後
 五色幡にかかれている 五如来 さまについて
 くわしく 説明をと 質問されまして お答えしましたので
 このブログにも記しておきます。

 地方や宗派などによって色は 異なるのですが 慈光寺で
 かけさせていただいているのは
 紫・緑・白・黄・赤の五色です、


 離怖畏如来(りふいにょらい)


  お釈迦様のことです。餓鬼世界では餓鬼の方は恐怖や苦痛に
  おののいており、その恐怖を取り除いてくださいます。
  お釈迦様が座られている時の手の形は
  ・施無畏印(指を上に手のひらを見せる)
  ・与願印(指を下に手の平を受けるか見せる)
  といいまして 恐れなくていいですよ、願いを
  かなえますよという意味です。


 甘露王如来(かんろおうにょらい)


  阿弥陀様のことです。餓鬼世界は苦しみの世界です、
 その苦しみ 煩悩の猛火を消し去り心身を快楽な
 姿に していただけます。
 甘露とは 心身を潤わしてくれることです、


 広博身如来(こうはくしんにょらい) 


  大日如来様のことです。
 餓鬼の方は、針のような喉をしていて食べたくても
 喉が狭くて食べられないので 
 喉を大きく広げて飲食の美味を得させようとする如来様です。


 過去宝勝如来(かこほうしょうにょらい)


  多宝如来様ともいいます。お釈迦様と同一の仏様と
 いわれています。 
 これで充分ということを知らない貪り心(むさぼりこころ)
 即ち飢えたものを 救う仏様。
 布施をせず 貪りの業をなしたため
 餓鬼世界で苦しんでいる方を食べ物を施し円満ならしめる
 如来様です。


 妙色身如来(みょうしきしんにょらい)

  阿閦如来(あしゅくにょらい)さまともいいます。
 この貪りの心からくる醜い身体 形相をした餓鬼の
 方を救われます、
 美しい妙なる色身 の仏様として餓鬼の方を救い
 優しい顔を得させる如来様です。
 施餓鬼供養させていただくと 供養する私たちも穏やかな
 表情になれます。
 阿閦とは 恨みや怒りを抱かないこととされています。


  この五如来さまをご本尊として 施餓鬼絵は修されます。
  施餓鬼会で 供養させていただきますとお祈りするとともに
  この機会に改めて
  自分の心にも 餓鬼(貪り)や地獄(怒り)の世界が
  ないかを問いかけて みられてはいかがでしょうか。
                         
                      慈元