239 聡明な人は順次に少しずつ、一刹那ごとに、己が汚れを
 除くべし、──鍛冶工が銀の汚れを除くように。

 ダンマパダ(法句経)という お釈迦様が
 おっしゃられた言葉が 一個一個 偈になって書かれている
 一番最初の頃のお経があります。
  
 中村元先生という 大家の先生が訳された。
 
ブッダの真理のことば・感興のことば (ワイド版 岩波文庫)
ブッダの真理のことば・感興のことば
 という 本より 抜粋です。*1

  こういう 短文と それに対する注釈が
 書かれています。だいぶ前に書かれた本なので
 多少 表現が古いところもありますが
 1ページずつとか ちょっと読んで 考えてみるという
 読み方も ありではないかと思います。


 さて 上の言葉というか偈ですが 
  賢い人は  機会があれば
 そのたびに 自分自身の垢を取り除いていこうと
 努力する という 内容ですね。

  
  きわめて 歯医者てきな 考えですが^−^
 
  歯を毎日 磨かないまま放っておくと
 生きていくだけでも 口の中はどんどん
 汚れていきます。

  そして 歯石がついたり 歯茎が腫れたり
 虫歯になったりして そのままでは
 もとの状態にもどるのが
 難しくなってしまいます。
    
  なので 毎日 丁寧に 磨くことが結局は
 自分の為にも楽にも つながるということで 
 毎日の積み重ねが 大きいということに
 つながると 解釈しております。


  さて
 自分自身の垢をとりのぞく というのは
 反省するということもありましょうが
 慈悲の心を育てるのも含めて
 善い行いを 機会があれば 行っていくとも
 とれるのではないでしょうか。


  なかなか急に善いことをするといっても
 出来ませんから ちょっと人を手伝ってみるとか
 ごみを拾ってみるとか、
 信号待ちをしている時に 生きとし生けるものの
 幸せを祈るとか、
  各自思いつかれた善いことを 心がけとして
 やっていくと 見返りがないように見えても
 確実に 心は磨かれていきます。


  たくさんでた宿題も少しずつでも 計画的に
 進めていけば 楽ですが  後で 後でと
 まわすと えらいことになります。
  
  後悔しないためにも 毎日少しずつ 己を
 磨くという ことを思い出させる お言葉では
 ないでしょうか。

  
                 慈元
 
 



 

*1:もし読まれるなら文庫ではなくワイド版の方が字が大きいのでおすすめです