知恩

 知恩と聞くと 浄土宗の総本山知恩院
思い出されるかと思います。


 今年は法然上人800年大遠忌にあたるそうで
 様々な法要や行事が行われることと思いますが
 知恩院法然上人の恩に報いようとお弟子さまの
 方々が 建てられたお寺だそうです。


 「報恩」 恩に報いるという言葉は
 感謝をして その事に報いたりする言葉として
 使われていますが、
 恩をまず 知らなくては はじまりません。


  恩を知るということで「知恩」になるわけです。
 人は生まれるときから ずっと様々な恩を
 受けて生きています。


  誰からの恩とわかる場合もあるでしょうし
 気づかないところでも多くの恩恵を受けています。
  それに気づくことが「知恩」です。


  多くの人や物事が 関係して 生きているし
 生かされています。
  そうして 外に眼を向けることももちろんですが
  内に眼を向けるのもいかがでしょうか?


  人間一人は だいたい60兆個の細胞で 
 出来ていますが その中にはミトコンドリアなど
 いろんな 細胞体がいます、 
  

  腸などに 共存している細菌のおかげで
 食べ物が分解できたり ミネラル ビタミンなどが
 作られています。
  

  肝臓や 腎臓など内臓は文句をなかなか言わずに
 働いてくれていますが 食べ過ぎや飲み過ぎ、過労などで
 迷惑をかけていないでしょうか?
  

   そうしたいろいろな事に気づくことも
   知恩 と言えるのではないでしょうか。
  


  そして そういう謙虚な心構えに至れば
 自然に 恩返しとして 行動出来ますし
 元気も出るかと思います。
                    慈元