文殊菩薩さま[仏像]

 この前の慈光寺だよりや法話などで
 お地蔵様のお話をさせていただきました。

  こちらのブログでは 普賢菩薩さまのことを
 書かせていただいたので 相方というのか*1
 お釈迦さまの脇侍のもうおひとかた 文殊菩薩さまのことを
 書かせていただこうと思います。

 文殊菩薩様は 妙徳。妙音ともいわれますが
「三人寄れば文殊の知恵」で有名なお方です。
 
  三人寄って どうしていったらいいかと考えるのと
 同じように 知恵は知恵でも、
 実際の事柄に対応する判断力を 司られています。
 学問の知識としての知恵は虚空蔵菩薩さまですね

  まあ 別に仏様は別に部署とかに分けられている
 役所や会社と違いますから 担当とか
 細かくいうものでもないのですが。

  文殊菩薩さまは 右手にすっきり伸びた剣を持ち
 左手にお経の巻物を持ち、獅子に乗られているお姿が
 一般的です。


  お経は知恵の象徴、剣は戦うものではなく
 智慧が鋭くとぎすまされているという象徴です。この剣で
 迷いの者である煩悩を断ち切り、邪悪な者を退けると
 いわれています。


  ただ 慈光寺でおまつりさせていただいている
 文殊菩薩さまは 剣もお経も持たれず、両手で印を結んで
 いらっしゃるお方です。印は たくさん種類が
 あるので 断定は出来ないのですが、説法印という
 お釈迦様が説法をされている際の手の組み方です。
 

  釈迦三尊で並ばれていて お釈迦様が瞑想されている
 お姿なので その間 代わりに 説法をされている
 という事なのかもしれません。


  文殊菩薩さまは インド舎衛国のバラモンの子で
 お釈迦様が涅槃に入られた後 活躍された
 実在の人物なのですが 法華経華厳経維摩経など
 たくさんのお経に登場されます。 
  

  そのなかで 維摩経
 現実的な人生の機微から入って道を進んでいこうという
 テーマのお経で 大変面白いお経ですので
 また機会があれば お話させていただこうと思っています。


  びっくりすることや 失敗してしまったー と
 あせっている 時は 知恵とかそういうレベルでなく
 続けて失敗してしまう悪循環になることがよくあります。
  

  文殊菩薩さまにお参りする時は
 獅子のようにどっしりと 事に臨めますように
 知恵を発揮できますようにと お祈りさせて頂いております。
                  

*1:格さんを書いて助さんを書かないみたいなものかなあと思いまして