呼吸

 この前の慈光会でも少しお話させていただきましたが
座禅でも瞑想でも 呼吸法についてはヨガなどに比べると
言われない事が多いです。

  しかし、うろ覚えではありますが
  大般涅槃経でしたでしょうか、呼吸の仕方というか
 吐く息を吸う息よりゆっくり行いなさいという
 ことが書いてあったように思います。

  瞑想というもののとっかかりとして 呼吸に意識を
 向けるということは とても 手助けになります。

  あと、日常において 呼吸に意識を向けるということは
 役に立つと思います。
  肩に力が入っている、考えが煮詰まっているときの
 呼吸はどうでしょうか、息が止まっていたり
 呼吸が浅くなったりしていないでしょうか。

  自分が 悪い感情、怒りなどが起きているときの
 呼吸はどうでしょうか? ゆったりとした呼吸は
 していないと思います。
  
  ですが 呼吸が浅かったり 止まっていたりする
 呼吸をしていることに
 気付いた瞬間、自分を見つめ直し 感情を見ることが
 出来るのではないでしょうか。
  
  きちんとした呼吸をしていると
 呼吸と結びついている 頑なな心、邪な感情が
 薄まっていきます。

  日常で 何か上手いこといかないことが
 続いたり 怒りが起こったり 変に落ち込んだりした際、
 ふっと ゆっくり呼吸をしてみて
 自分を省みることは とても 良いことだと思います。

  呼吸は大事だけれども その事で健康に
 なるとか 呼吸法自体ばかりを気にするのではない。
  気付いて 行動を変えていくことが大事だと
 いうことで 座禅などでは 特に呼吸の事を
 強く言われないのではないかなあと 考えた次第です。

                     慈元